はじめまして。今年からInteractorに参画しましたモリです。
私は、Interactorのお仕事と兼業して農業に挑戦しています。農業をする上で最も過酷な夏をやっとこさ乗り越えましたので、これまでの経験から、農業とエンジニアの親和性について少し考えてみたいと思います。
朝の畑で直面する「夏野菜のタイムリミット」

夏本番を迎えた畑は、まさに戦場です。キュウリやズッキーニといった夏野菜は、ほんの数日目を離しただけで驚くほど巨大化し、市場価値を失うだけでなく株自体の体力も奪ってしまいます。「明日やろう」という言葉が一切通用しないスピード感の中で、毎朝の収穫と出荷だけで手一杯になり、気がつけば草刈りや病害虫の防除といった本来必要なメンテナンスに手が回らなくなる――。これが、限られた農地と限られた時間で営む都市近郊の小規模・多品目栽培のリアルな姿です。
都市近郊農業ならではの難しさとジレンマ

北海道やアメリカに見られるような大規模農地でのスマート農業は、大型トラクターの自動操舵や広域なドローン活用など、スケールメリットを活かした省力化が中心です。一方で、私たちのような都市近郊の小規模農家が直面するのは、「狭小地」「住宅街との隣接」、そして「多品目少量栽培ゆえの管理項目の多さ」という別のベクトルでのハードルです。作目ごとに異なる生育ステージや水やりのタイミング、農薬散布のスケジュールが頭の中で複雑に絡み合い、日々のタスク管理だけでも膨大なエネルギーを消費します。
小規模だからこそ取り入れたいITとデータの力

この泥臭い現場の課題を解決するために、IT技術は「大規模な効率化」ではなく「リミテッドな環境の最適化」として機能させることができます。
- 環境モニタリングによる「勘」の補正 :小型の温湿度センサーや土壌水分計を導入し、これまでの経験や勘に頼りがちだった水やりの判断を数値化します。これにより、無駄な灌水や水切れによる生育不良を防ぎ、作物のクオリティを安定させます。
- クラウド・タスク管理による「うっかり」の防止 :日々の作業履歴や農薬散布の記録、作目ごとのスケジュールをスマホアプリやクラウドで一元管理。マルチタスクになりがちな多品目栽培でも、作業の抜け漏れを防ぎ、家族や手伝い手との進捗共有を円滑にします。
- 収穫・生育予測でスケジュールをブロック: 気温や日照データの変化から「何日後に収穫量がピークを迎えるか」を予測し、直売所の出荷調整や本業・他の農作業のスケジュールをあらかじめ調整。夏野菜の爆発的な収穫ラッシュに振り回されない体制を作ります。
システム開発と農業の融合がもたらすもの は、決して大規模農家や潤沢な資本を持つ企業だけのものではありません。むしろ、日々の時間に追われ、限られたリソースでやりくりする小規模・兼業農家こその「余裕」を生み出すためにあります。システム開発の仕事で培った「構造化」や「効率化」の視点と、毎朝土まみれになって野菜と向き合う現場の経験。この二つを掛け合わせることで、これからの都市近郊農業はもっと持続可能で、クリエイティブなものに変えていけるはずです。
しかしながら、小規模・兼業農家がシステム投資する経済的余裕があるかというと、ほとんどの農家がないでしょう。そこで必要性なのが、農家自身がエンジニアになることです。AIの発達により、管理アプリや完遂装置等は、素人でも作成可能です。便利なシステムが開発されるのを”待つ”姿勢から、”自ら創る”姿勢への転換が必要になってきていると感じます。
最後に・・・
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